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ノロウイルスについて

寒い季節でも食中毒は起こります

寒い季節は、食中毒は起こらないと安心していらっしゃいませんか?
昨年は冬に食中毒が大流行し多くの方が嘔吐や下痢の症状に苦しみました。
冬でも起こるノロウィルスについてです。

●症  状
ノロウイルスは手指や食品などを介して感染し嘔吐、下痢、腹痛などをおこします。
通常これらの症状は1〜2日つづいた後、回復し後遺症はありません。
潜伏期間 ( 感染してから症状がでるまでの期間 )は24〜48時間。感染しても発症しない場合もあります。 稀に嘔吐したものを喉に詰まらせ窒息することがあるので注意しましょう。

●感染経路
ほとんどが経口(口からの)感染です。
感染力が強く患者の嘔吐物や糞便、その飛沫から二次感染を起こします。症状が治まっても3〜5日はウイルスが残っていることがあるので気をつけましょう。
日本では1年を通して発生しますが、特に冬の発生が多くあります。

●治  療
現在このウイルスに効果のある薬は現在の所ありません。
吐き気を抑える薬や胃腸を整える薬で症状を抑えます。※しばしば、下痢止めはウイルスの排泄を遅らせ症状の回復を遅らせるとの考えから使用しないこともあります。
水分をしっかり摂り脱水症状に気をつけましょう。
消毒に、次亜塩素酸ナトリウムの使用が効果的とされていますが、次亜塩素酸ナトリウムは人体の消毒には適していないので、注意しましょう

●予  防
石けんや消毒用エタノールでは十分な効果はありませんが、手洗いによって物理的に洗い流しましょう。一般的な食中毒の原因菌に関しては中心温度85℃以上で1分以上の加熱が有効とされています。
調理器具や調理する人の手にウイルスがつくと感染が広がるため調理器具の洗浄と調理前の手洗いを徹底しましょう。
嘔吐物や糞便に直接さわらないよう気を付けましょう。
嘔吐物や汚れた衣類を片付けるときはビニール手袋等をして使い捨てのペーパータオル等を使いましょう。

以上の点に気を付けて、冬の食中毒にご注意下さい。

2008/1/17



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